ユニセフ支援「ウクライナで子どもらしくいられる時間を守る」(2025年2月19日)
ユニセフ支援「ウクライナで子どもらしくいられる時間を守る」
~8人に1人、3.7億人の女性が18歳未満で被害~
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2022年2月にウクライナで戦闘が激化してから、まもなく3年。長引く紛争が人々に与えている影響は計り知れません。加えて、氷点下20℃まで下がる冬の寒さが、子どもと家族を苦しめてきました。そんな中、中部の都市パウロフロードは、昨年と少し違う冬を迎えたようです。「去年は、ずっと家でパソコンに向かっていて、嫌だった。『学校』なら、クラスメートと遊んで気を紛らわせるでしょ。地下だとしてもね」。
10歳のセルヒーさんは、小学4年生。学校生活に戻れたものの、以前のような地上にある教室ではありません。彼が言う「学校」は、地下のシェルター内に設置された教室のことで、いわば仮の学び舎なのです。セルヒーさんたちは、ほとんどの時間をこの地下で過ごしています。教室には、明かりも、暖房も温水もあります。学校のチャイム音を聞くことができる一方で、地上の爆発音はほとんど聞こえません。セルヒーさんが通っていた地上の校舎は、砲撃により、すべての窓が割れてしまいました。それからというもの、小学校の児童は地下の教室で、交代で対面授業を受けています。多くの子どもにとって、「教室」へ戻れることは、安心材料になります。戦闘が激化し、砲撃や、電力、暖房、水といったインフラの供給が止まったことで、子どもたちは自宅でリモート学習をするしかなかったからです。「学校に行きたい」と話すのは、同じ学校に通うエヴァさん。4年生で、10歳です。「学校では、どんなことも、ずっとよく覚えられるの。なにより、友達がいる場所だから」
しかし、すべての子どもが教室に戻れたわけではありません。低学年の子どもが対面学習を再開できた一方で、高学年の子どもはリモート学習を続けています。
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●「冬は、特に厳しかった」
パウロフロードは、ウクライナ中部ドニプロペトロウスク州の都市です。隣接するドネツク州から逃れてきた人々の、一時滞在拠点となっています。10万人の住民が暮らし、約2万人の避難民を受け入れています。避難民のうち約4,000人は子どもで、地元の学校や幼稚園に通っています。この都市は定期的にミサイル攻撃を受けており、そのたびに、一般市民のためのインフラが破壊されています。これまで数回にわたり、暖房や水道が使えなくなりました。パウロフロードの暖房用のエネルギーを供給する会社でチーフエンジニアを務めるヴォロディミル・ペレリョフさんは、「ユニセフの支援のおかげで、今年は、暖房が必要になる時期に備えることができました」と話します。彼によると、会社は老朽化した設備に頼っています。資金不足から、設備更新がなかなか進みませんでした。
●ユニセフの支援で、熱損失を25%削減
ユニセフはパウロフロードで、暖房と水道のインフラを修復する大規模なプロジェクトを進めています。プロジェクトの内容は、砲撃により損傷を受けた設備の修理、老朽化した設備の交換、そして現代式設備の導入などです。「ユニセフと協力して、パウロフロードのいくつかの地区で、古い断熱材を現代式のポリウレタン断熱材に取り替えました」とヴォロディミルさん。これにより、熱損失を25%削減することができます。ユニセフは、11カ所のボイラー室への、浄水システム導入支援も行いました。水を温めることで、ボイラーとヒートネットワーク機器の摩耗を減らすことができます。(中略)
●「水の損失を減らすことができるでしょう」
「今のところ、安定して給水できています」と話すのは、市内の水道事業会社で生産・技術部門の責任者を務めるマリーナ・アルテメンコさん。「しかし、255キロメートルにも及ぶネットワークは、消耗が激しく、毎日のように事故が発生しています。事故は年300件以上にもなり、もちろん、これは地域の給水をより難しいものにしています」。それでも、彼女によると、最近の断水時間は長くて6~7時間。それ以上の長時間にわたる断水は起きていません。ユニセフは、水道事業会社が学校や病院、家庭に安定的に給水できるよう、主要なネットワークの修繕用資材や水質分析機器、消毒機器を提供しています。
「2キロメートル以上の水道管の交換を計画中です。給水に問題が起きている地域で、水の損失と事故を減らすことができるでしょう。飲料水の安全性を確保するための浄水剤の生産に使う塩、55トンも受け取りました。これで、1年分の在庫を確保できました」(マリーナさん)
ユニセフは、1万1,000人以上の学齢期の子どもと2,500人以上の未就学児が幼稚園に通うこのパウロフロードで、暖房をより安定的に稼働させることを目指しています。
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