「ユニセフ物資供給センター年次報告書2022」を発表(2023年6月7日))
「ユニセフ物資供給センター年次報告書2022」発表
~調達額は過去最高の73億米ドル相~
●『ユニセフ物資供給センター年次報告書2022』を発表
ユニセフ(国連児童基金)は6月7日、『ユニセフ物資供給センター年次報告書2022』を発表しました。世界中の子どもたちの高まるニーズに応えるため、ユニセフが支援現場に提供した支援物資・サービスの調達額は、6年連続で過去最高を更新しました。
2022年内にユニセフが届けた支援物資には、ワクチン34億回分、浄水剤21億錠、効果が長期間持続する防虫剤処理を施した蚊帳3,810万張、教材・学用品セット16万2,000個、重度の消耗症に苦しむ子どもたち約510万人の治療に十分な量のすぐに食べられる治療食(RUTF)の提供が含まれています。
●世界で危機が同時多発
ユニセフ物資供給センター長のエトレバ・カディリは、「2022年のユニセフが調達した支援物資・サービスの規模は、世界で危機が同時多発しており、第二次世界大戦以降のどの時期よりも多くの子どもたちが人道支援を必要としている状況を浮き彫りにしています。政府、パートナー、ドナーとの協力の下、ユニセフは、弱い立場にある子どもたちとその家族が必要とする物資を届けるため迅速に行動すると同時に、医療、水、衛生、教育など、子どもたちにとって重要なシステムの強化に努めました」と述べています。
●世界162の国と地域へ提供 ●子どもたちに必要な物資を
本報告書によると、ユニセフは2022年、24万4,000トン(ボーイング747型飛行機1,200機分に相当する重量)を超える物資を162の国・地域に送りました。これには140の国・地域に届けた緊急支援物資も含まれます。また、定期予防接種のためのワクチン24億回分を輸送して世界の5歳未満の子どもの45%に届け、さらに新型コロナウイルス感染症ワクチン9億7,790万回分を輸送しました。
●子どもたちに必要な物資を
ユニセフの緊急支援活動にとって非常に重要なのは、デンマーク・コペンハーゲン、イタリア・ブリンディジ、アラブ首長国連邦・ドバイ、中国・広州、パナマ・パナマシティそれぞれにある物資供給拠点のネットワークです。これらの拠点の倉庫には、子どもたちや家族のもとにできるだけ迅速に届けられるよう、支援物資が備蓄されています。世界各地に戦略的に配置されたこれらの拠点は、子どもたちへの保健ケア、教育、保護をサポートするため、2022年には医薬品や学校用品、衛生用品などを含むキット40万9,000個を梱包して輸送しました。人道支援物資の供給網上で生じる障壁や需要に対応するために、ユニセフは2022年に輸送・物流セクターとのパートナーシップを構築しました。これによりユニセフは、航空・海上・道路輸送の協力を受けて27カ国に重要な援助を届けることができました。
戦争、感染症流行、気候変動、食料・栄養危機によって子どもたちの生活が一変する中、ユニセフは、子どもたちが生き延び、成長するために必要な物資やサービスを届けることに取り組み続けます。
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(※写真・情報の出典は、公財日本ユニセフ協会HPより)
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