UNICEF:新型コロナウイルス 子どもがいる家庭に広がる収入減少(2022年3月10日)
UNICEF:新型コロナウイルス 子どもがいる家庭に広がる収入減少~ユニセフ・世界銀行報告書より~
ユニセフ(国連児童基金)と世界銀行が本日(10日)発表した新しい報告書によると、2年前に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが発生して以来、子どもがいる家庭の3分の2以上で収入が減少していることが明らかになりました。
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●家庭に広がる収入減少
35カ国*で収集されたデータを紹介した『子どもがいる家庭の福祉に対するCOVID-19の影響(原題:Impact of COVID-19 on the welfare of households with children)』によると、収入が減少した家庭の割合は、子どもの人数が1人または2人の場合では68%だったのに対し、3人以上の子どもがいる場合は76%以上にのぼり、最も収入を失っているという結果が出ました。
●COVID-19の影響で増える貧困
教育面では、学校の閉鎖期間中、40%の家庭の子どもたちがいかなる形態の教育活動にも参加できず、基本的な教育の機会を奪われていることがわかりました。データは世帯単位で集計されているため、個人単位での実際の参加率はさらに低く、子どもが3人以上の家庭の子どもは特に低いことが予想されます。また、3人以上の子どもがいる家庭は、収入を失う可能性が最も高い一方で、政府からの支援を受ける可能性も最も高いことがわかりました。報告書では、こうした支援によって、支援を受けた家庭へのこの危機による悪影響は軽減されたと指摘されています。
●児童手当の普及や現金給付支援は、将来のショックに備えるための重要な投資です
ユニセフと世界銀行は、子どもたちとその家族のための社会的保護制度を迅速に拡大することを強く求めます。児童手当の普及や現金給付支援は、家族を経済的苦境から救い出し、将来のショックに備えるための重要な投資です。
<お問合せ先>
(公財)日本ユニセフ協会 0120-88-1052(平日10時~17時)