ハイチ地震被害への緊急募金のとりくみ-第2報(2010年1月21日)
ユニセフからのお知らせ「ハイチ大地震被災緊募金」のとりくみ-第2報
国連が「1月15日ハイチ地震被害救済緊急アピール」発表
~妊産婦・こども数千人の命に危険が迫っています~
2010年1月12日(日本時間13日)、カリブ海の島国ハイチで発生したマグニチュード7.0強の地震による被災者は300万人以上、死者は、5万人規模に達すると国連が発表し、各国からの支援部隊や支援物資も現地に到着しつつあります。しかし同国大統領は、このほど「被災からの復興には膨大な資金と長期的な支援が必要」と国際社会に訴えています。とくに、数千人にのぼる女性と乳児の命が、妊娠や出産による合併症のために失われる危険にさらされているとのことです。
改めて各地の生協や団体で取り組みが始まった募金活動への皆さまのご協力をお願いします。
●ハイチ地震の被災者300万人のうち妊娠している女性は3万7,000人
国連の推定によれば、ハイチ地震の被災者300万人のうち、妊娠している女性は3万7,000人にのぼるとされ、地震の直撃で、ハイチの保健システムは崩壊し、首都ポルトープランスの病院や診療所の多くが被害を受けた。崩壊を免れた病院だけでは、数千人の被災者を治療するのもままならず、現状では、数千人にのぼる女性と乳児の命が、妊娠や出産による合併症のために失われる危険にさらされているとのことです。各国連機関では、妊産婦の健康を守るための援助を求める「1月15日付緊急アピール」を発表しました。また、「お母さんの命を守るキャンペーン」を実施している国連人口基金(UNFPA)も、このアピールの中で、妊産婦をはじめとする女性のニーズを満たすため、460万ドルを要請しました。
<1月15日付国連の緊急アピール」の中のUNFPAの要請事項>
この資金により、すでに供給を開始している支援物資を今後6カ月間補充し、また女性や女児など被害を受けやすい人々の特定のニーズを満たすことができるようになる。具体的には、国連人口基金は以下の活動を実施することが可能となる。
- 緊急産科ケアと、その他の救命医療サービスを行えるよう、産科病棟を改装する。
- 被災地の妊産婦の健康を守り、緊急産科ケアを提供するため、助産師、産婦人科医、看護師などの保健医療従事者を派遣する。
- 安全な緊急出産介助を実施し、性と生殖に関する健康を守るために必要な薬品や支援物資を、仮設の診療所や保健施設に配布する。
- 衛生用品などを提供し、女性と女児の衛生状態を保ち、尊厳を守る。
- 若者をはじめとする被災者が、心理社会的カウンセリングなどのサービスを受けやすくする。
- 女性に対する暴力を防ぐ。
●ユニセフの「ハイチ地震緊急募金口座」名が正式に案内されました
1月18日にタマール・ハーンユニセフ広報官は、被災地の様子を次のように伝えてきました。
「今朝、国連ハイチ安定化ミッション(MINUSTAH)の物流拠点に設置された仮設病院を訪ねました。2つの巨大なテントでつくられたこの病院は、地震で傷ついたハイチの人たちで埋め尽くされています。状況は悲惨そのものです。医師にも患者にも必要な食糧と水はほとんどなく、トイレもないため、尿や排泄物が病院のテントの裏に捨てられています。さらに、治療で切断された手足がゴミの山と化しています。」また、「患者たちのささやき声や痛みから出る悲鳴の中、5人の子どもたちが折りたたみ式ベッドに横たわっています。周囲には、子どもたちに食べ物を与えたり、身体を拭いてくれたり、手を握ってくれる人は誰もいません」。ユニセフは、子どもたち200人を一時的に保護する場所として、これまでに2箇所の避難所を確保しました。この避難所で子どもたちに「安心できる空間」を提供し、彼らの最も差し迫ったニーズに対応しながら、ユニセフは、他の支援団体と協力して子どもたちの家族の行方を捜します。子どもたちが、万一家族の元に戻れない場合は、代替となる手段を見つけることになります。
(日本ユニセフ協会HPの第8報より抜粋)
©UNICEF/NYHQ2010-0029/LeMoyne
ポルトープランスの病院で地震で負傷した子どもの様子を見る看護師。
●正式に募金名が「ハイチ地震緊急募金」と決まりましたので、口座とともに改めて紹介します。
郵便局(ゆうちょ銀行) 振替口座:00190-5-31000
口座名義:財団法人日本ユニセフ協会
*通信欄に「・通信欄に「ハイチ K1‐030岩手県支部」と明記願います。
*送金手数料は免除されます。
*当協会への募金は寄付金控除の対象となります。
<問い合わせ先>
日本ユニセフ協会岩手県支部 電話:019-687-4460