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UNICEF:ウクライナ、紛争激化で500万人強の教育に妨げ(2023年1月31日)

UNICEF:ウクライナ、紛争激化で500万人強の教育に妨げ

© UNICEF/UN0755359/Filippov

 国連の「教育の国際デー」にあたり、ユニセフ(国連児童基金)は、ウクライナで続いている紛争により500万人以上の子どもの教育が妨げられている、と警鐘を鳴らしました。同時にユニセフは、子どもたちがさらなる学びの遅れをとらないために、国際支援を強化するよう呼びかけました。新型コロナウイルス感染症が世界的に流行した2年、そしてウクライナ東部で続いてきた武力衝突の8年超に加え、全土で紛争が激化したこの11カ月が積み重なり、子どもたちの学習機会は失われ続けています。

●子どもたちの学習再開に向けて

 ユニセフ・欧州・中央アジア地域事務所代表のアフシャン・カーンは「学校と就学前教育の場は、子どもたちに社会の仕組みや安全に関する重要な感覚を養うところで、学習機会の喪失は生涯にわたって影響を及ぼしかねません。“一時停止ボタンを押す”ということはできないのです。子どもたちの教育をただ単に延期し、他の優先事項に対処した後に再開するという選択は、世代全体の未来を危険にさらしてしまうのです」と述べています。

 人口密集地での使用を含む爆発性兵器の継続的な使用により、国内の数千の学校、就学前教育施設や他の教育施設が損傷または破壊されています。同時に、多くの親や養育者が、安全への懸念から子どもを学校に行かせることを躊躇しています。

●攻撃の停止、学習継続への支援を求める

 ユニセフは、子どもたちや家族が生きるために必要なエネルギーインフラを含む、ウクライナ国内の教育施設やその他の民間の施設に対する攻撃を止めるよう求めています。また、子どもたちが学習を続け、仲間や教員とのつながりを維持できるよう、オフライン学習用の教材や物資へのアクセスの強化、およびウクライナの復興計画や学校と就学前教育施設の再建・再稼働に向けた取り組みへの支援も呼びかけています。難民受け入れ国においてユニセフは、ウクライナ難民の子どもたちを国の教育制度全体、とりわけ就学前教育と初等教育のレベルの教育に組み入れていくことを優先させるよう、呼びかけています。これを実現し対面学習と子どもたちの発達および健やかな暮らしを支援するには、資格を持つ教員、また学習教材および利用可能なスペースの確保が必要となります。関係当局が、公式教育の全レベルで子どもたちが教育を受けることを妨げている規制や行政上の障壁を特定し、克服するとともに、難民の家族に対して明確で利用しやすい情報を提供することが重要です。教育制度への組み入れが直ちにできない場合、ユニセフは、特に中等教育年齢の子どもたちのために、学習への複数の経路を提供することを求めます。

(※写真・情報の出典は、公財日本ユニセフ協会HPより)

<お問合せ先>

(公財)日本ユニセフ協会:0120-88-1052(平日 10時~17時)

岩手県ユニセフ協会 電話:019-687-4460(月~木 10時~15時)

(公財:日本ユニセフ協会協定地域組織)

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