岩手県ユニセフ協会

岩手県ユニセフ協会の活動

UNICEF:イエメン紛争で1.1万人超の子どもが死傷(2022年12月12日)

UNICEF:イエメン紛争で1.1万人超の子どもが死傷~ユニセフ事務局長、再度の停戦を求める~

 先週、ユニセフの人道支援計画の資金要請の発表をイエメンで行ったユニセフ事務局長のキャサリン・ラッセルは、「アデンの病院で生後7カ月のヤシンと母親のサバに面会しました。ヤシンのような子どもたちにとって、日々は生きるための闘いと化しています。何千人もの子どもたちが命を落とし、何十万人もの子どもたちが予防可能な病気や飢餓で命を落とす危険にさらされています。ヤシンはイエメンにいる多くの栄養不良の子どもたちの一人にすぎません。基本的サービスがほぼ崩壊しているため、彼らはみな早急な支援を必要としています」と述べました。


© UNICEF/UN0748580/

© UNICEF/UN0748950/ALfilastini

 ユニセフ(国連児童基金)によると、イエメン紛争により、これまでに1万1,000人以上の子どもが殺され、あるいは重傷を負っています。平均すると、2015年の紛争激化以来、1日4人が死傷していることになります。これらは国連が確認した件数のみなので、この紛争による本当の犠牲者数はもっと多いと見られます。

 1959年11月20日には国連総会で「子どもの権利宣言」が採択され、その30年後の1989年の11月20日、すべての子どもに人権を保障する初めての国際条約『子どもの権利条約』が、国連総会で採択されました。この条約が生まれたことにより、世界中で子どもの保護への取り組みが進み、これまでに多くの成果が生まれました。

●紛争の激化から8年

 国連の仲介による停戦により、紛争は大幅に沈静化されましたが、10月初旬の停戦終了から11月末までの間に、さらに62人の子どもたちが死傷しています。2022年7月から9月の間だけでも、少なくとも74人の子どもを含む164人が地雷や不発弾により死傷しました。

 紛争の激化から8年近くが経過するなか、1,290万人の子どもを含む、全人口のほぼ4分の3にあたる2,340万人以上が、人道支援と保護を必要としています。イエメンでは推定220万人の子どもたちが急性栄養不良に陥っており、そのうち54万人近くの5歳未満児が重度の急性栄養不良に苦しみ、生き延びるために必死に闘っています。

●命と健康的な生活を守るため

 ユニセフは、2023年にイエメンの人道危機に対応するために、4億8,440万米ドルを緊急に必要としています。緊急支援のための予測可能な資金がないため、主要なサービスの継続が難しくなり、子どもたちの命と健康的な生活が危険にさらされています。

(※写真・情報の出典は、公財日本ユニセフ協会HPより)

<お問合せ先>

(公財)日本ユニセフ協会 0120-88-1052(平日10時~17時)

▲このページのトップへ