岩手県ユニセフ協会

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共同声明:ワクチン供給格差の是正の呼びかけ(2021年9月9日)

COVAX 共同声明:ワクチン供給予測、年内14億2,500万回分供給格差の是正も呼びかけ

 2021年9月8日、COVAX※を通じた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンの供給状況と今後の予測について、以下の共同声明が発表されました。

 ※2020年に発足した「COVAX」は 新型コロナウイルスワクチンを共同購入し途上国などに分配する国際的な枠組み。


ネパール極西部のダルチュラ郡にある保健所での接種の様子
© UNICEF/UN0498921/Prasadgakhusi

ウガンダの国立医療施設に届いた新型コロナワクチン
© UNICEF/UN0498724/Nakibuuka
<COVAX 共同声明の要旨(抜粋)>

●公平なワクチン供給を目指すCOVAX

 国際社会の支援を受けて、COVAXは直ちに資金調達を開始し、ワクチン開発・製造業者との交渉に入り、史上最大かつ最も複雑なワクチン接種プログラムの展開に伴う、多くの技術的また実務的な課題に取り組みました。

 COVAXは、100億米ドル以上の資金を調達し、最大45億回分のワクチンを法的拘束力をもって確保し、わずか6カ月間で139カ国に2億4,000万回分のワクチンを届けるなど、すでに大きな成果を上げています。

●高所得国と低所得国の間のワクチン供給格差

 しかし、新型コロナワクチンへのアクセスに関する世界的な状況は受け入れがたいものです。初回接種を受けた人の割合は、高所得国・高中所得国では80%であるのに対し、低所得国・低中所得国ではわずか20%です。

 COVAXが設立され、参加を募り、需要を蓄積し、ワクチンを事前購入できるだけの資金を集めていた数カ月の間に、初期の世界的な供給量の大半がすでに富裕国によって購入されていました。現在、世界の最も弱い立場にある人々を守るために発揮すべきCOVAXの力は、輸出の禁止、製造業者や国による二国間取引の優先、一部の主要製造業者による生産規模拡大における継続的な課題、規制当局への承認申請の遅れなどにより、妨げられ続けています。

●ワクチン供給予測、年内14億2,500万回分

 最新の供給予測によると、COVAXが2021年に入手できるワクチンは14億2,500万回分になると予想しています。このうち約12億回分は、COVAX Advance Market Commitment(AMC)に参加している低所得国に配分されます。これは、インドを除く92カ国のAMC参加国において、人口の20%、もしくは成人の40%を守るのに十分な量です。また、2億回分以上が自費参加国に割り当てられます。ワクチン調達数がCOVAXの重要な節目である20億回分に達するのは、2022年の第1四半期になる見込みです。

●パンデミックを終息させるために

 COVID-19のパンデミックが人命を奪い、生活を破壊し、経済の回復を妨げ続けている中、私たちは「すべての人が守られてはじめて、私たち一人ひとりの安全が確保される」ということを強調し続けています。パンデミックを終息させ、新たな頑強な変異種の出現を防ぐ方法は一つしかなく、それは皆で協力することです。

<問合わせ先>

〒108-8607 東京都港区高輪 4?6?12 ユニセフハウス

フリーダイヤル:0120-88-1052(平日10時~17時)

※新型コロナウイルス対策のため、受付時間を短縮させていただいております。

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